2014年6月24日火曜日

短期消滅時効制度の改正検討

以前,現在の消滅時効制度に関する解説を投稿しました。

以前の記事はこちら
消滅時効に気をつけて(1)
消滅時効に気をつけて(2)




このたび,YOMIURI ONLINEこのような記事が出ていました。
(2014年6月23日)

== 以下,引用

ツケ、時効5年に延長…業種ごとの区分撤廃へ

病院の診療費や飲食店でのツケなどの未払いが一定期間で無効になる「短期消滅時効」について、業種ごとに1~3年で定めている区分を撤廃し、5年で統一する方向で法務省が検討していることが23日、分かった。

民法の債権関係規定(債権法)の改正に関して検討している法相の諮問機関「法制審議会」の部会に、24日に示される予定だ。

民法では債権が無効となる時効を原則10年としている。ただ、日常生活に根ざした債権の中でも業種ごとに、飲食店のツケ払いは1年、小売業者への代金や私立学校の学費の支払いは2年、診療費は3年などと、時効期間が法律上細かく区分されているのが現状だ。

しかし、時効期間が業種によって違うことが債権を持つ一般事業者に分かりにくいとの批判や、時効期間が定められていない業種も多いのは不平等感につながるとの指摘があった。


== 引用おわり

1~3年という短期消滅時効制度を改正して,一律5年とする制度のようです。
ただ,改正が検討されているのは民法上の短期消滅時効制度のようなので,個別の法律に基づく時効期間(手形上の権利や,労働契約上の賃金請求権など)がどうなるのかは,分かりません。
手形上の権利などは,そのままの可能性が高いでしょうね。

確かに,民法上の短期消滅時効制度は,1年から3年という短期の時効期間を定めた意図はわかるのですが,現状,極めて不合理な規定になっています。

例えば,弁護士の報酬請求権は,事件終了から2年となっていますが,税理士や司法書士の報酬請求権は,報酬債権の発生から5年ということになります。
弁護士の報酬請求権のみを2年とする理由はあるでしょうか。

よって,民法上の短期消滅時効制度を改正するという動きは,理解しやすい動きだと思います。


実は現在,民法の改正に関する論議がなされています。
債権法部分について,今日の社会経済情勢に適合させるための見直しを行う,というのが検討の理由です。
ただ,改正については,国民生活や経済活動に多大な影響を与えるため,改正は慎重に検討すべきですね。


民法改正の流れについては,随時情報収集をして,発信していきたいと思います。



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