2014年3月10日月曜日

過払金の回収について

過払金の回収についてまとめたページです。(2020年7月1日改訂)




1 過払金の回収とは

利息制限法という法律があります。

利息制限法では,貸付金額に応じて,年利15%~20%に利率が制限されています。

ただし,「任意に」支払った利息については,返還請求が出来ないとされていました。
(現在では,改正されています。)

また,出資法という法律があります。

出資法では,一定の利率を超えた利息を受け取った場合に罰則が定められています。

この利率は,長い間に徐々に引き下げられてきましたが,近年まで29.2%など,利息制限法の上限利率よりも高い数値が定められていました。
(現在は,20%。利息制限法の18%や15%とはまだ差がありますが,この部分は刑罰ではなく行政罰により帰省されています。)

利息制限法の上限利率と,出資法の定める上限利率には差があり,本来無効のはずなのに罰則はない,といういわゆる「グレーゾーン金利」があったのです。

さらに,貸金業者を規制して,利用者を守るためにあるはずの貸金業規制法においても,グレーゾーン金利における貸付に対して「任意に」支払われた利息を収受することを正当化する「みなし弁済」の規定が存在しました。

多くの貸金業者は,みなし弁済規定を良いように解釈して,グレーゾーン金利での貸付を長年行ってきました。

しかし,お金を返すのに,高い金利を「任意」で支払うなどということが,そもそもあるでしょうか。
確かに,急に必要になって借りる時には高い金利でもありがたい,ということはあるでしょうが,返す段階では,利息は低いに越したことはない,というのが通常の心理であろうと思います。

したがって,利息制限法の制限利率を超えた利息については,払いすぎですので,借りていた側には返還請求権があります。

2 過払金返還請求権の発生と回収


(1)高金利の貸金業者

お金を借りていたからといって,必ず過払金が発生するわけではありません。
しかし,多くの消費者金融は,利息制限法の制限利率を超えた利息での貸付と回収をおこなっていました。
そのため,これらの業者について,利息の高かった時代に取引のあった方は,利息を払いすぎている可能性が高いです。

(2)完済している場合・していない場合

高金利の消費者金融などとの取引があったものの,すでに完済した,という場合には過払金の返還請求権が発生しているでしょう。
ただし,請求権の消滅時効期間は10年であり,最終取引から10年を経過した場合には,貸し主側は時効援用をするため,回収は困難となります。

高金利の貸し主と取引していたものの,現在も取引は続いていて借金が残っている場合には,過払金はあるでしょうが,一方で返済すべき金額も残っている,という状態が考えられます。
この場合には,差し引きで過払金の金額が優っていた場合には,返還請求が可能になります。
(実際には,取引の最初からを,利息制限法の制限利率に引き直して計算し,プラスになるかマイナスになるかを調べることになります。)

(3)過払金返還請求権があれば必ず回収できるのか

前述のとおり,消滅時効が完成している場合には,回収は困難です。

また,過払金返還請求権が残っていても,相手方に支払いの能力が落ちている場合には,全額を回収することは出来ない可能性もあります。
特に,業者が法的倒産手続(会社更生手続,民事再生手続,破産手続等)に入ってしまうと,手続の中でしか回収はできなくなり,また,その回収率も著しく低下するのが通常です。

過払金返還請求は,お早めのご相談を。

(4)ヤミ金について

前述の出資法で定められた利率よりも高い金利での貸付を行うと,当然に無効なので,過払金の返還請求権が発生します。
貸付自体が無効であるため,貸付を受けた金額は不法原因給付としてヤミ金側には返還請求権がなく,借り手が返済した金額は全額が不当利得として返還請求の対象となります。
(ただし,ヤミ金融は,その名の通り貸金業登録もされていないため,実態を把握することが難しいことが多く,実態を捉えたとしても,このような原則どおりの回収ができるとは限りません。)

2 過払金回収のメリット・デメリット

かつては,過払金の回収を弁護士に依頼しただけで,信用情報機関に登録されてしまいました(いわゆるブラックリスト)。
しかし,正当な権利であり過払金返還請求件の行使により,そのような登録がされることは不当であることから,近年ではそのような登録はされないことになっています。

したがって,過払金回収を行うことによるデメリットはありません。

ただし,過払金を期待して,借金が残っている業者について債務整理を行ったものの,実際には過払いになっていなかった,という場合には,弁護士介入によりブラックリストに載ることになりますので,ご了承下さい。
(当事務所では,債務が残っている状態での整理は,結果が過払いか残債の和解かに関わらず,「任意整理」での契約となりますので,ご了承下さい。)

3 過払金回収の費用

(1)弁護士報酬

着手金(受任時に発生)    3万円(税別)
報酬金(回収成功時に発生) 実際に回収した金額の15%(税別)

(2)実費

時効の中断等のために,相手方に内容証明郵便を送ることがあります。
訴訟にて過払金を回収する場合には,裁判費用がかかります。

(3)特別規定

弁護士報酬及び実費の合計金額が,回収できた過払金の金額を上回ってしまった場合(全く回収できなかった場合を含む)には,回収できた過払金を実費,着手金,報酬金の順に充当し,残額を免除します。
したがって,費用を用意して頂く必要はありません。

当事務所では,債務が残っている状態での整理は,結果が過払いか残債の和解かに関わらず,「任意整理」での契約となりますので,ご了承下さい。
(この場合には,持ち出しの弁護士費用が発生します。分割可。詳しくは任意整理のページをご覧下さい。)

過払金回収のご相談は大阪北摂法律事務所へ。
お気軽にご相談下さい。

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