一口に詐欺といっても,詐欺を行う人は手を変え品を変え,人をだまそうとしています。
自分は詐欺被害に会う可能性なんてない,と思っている人もいつ被害に会うかは分からない,というのが実情です。
詐欺に会わないようにするためには,その手口を知ることが重要です。
もちろん,新手の詐欺というのはどんどん出てきますので,以下に書かれていることを知っていたからといって,被害に会わないという保障はありません。
しかし,新たな手口といっても,それほど斬新な手法が出てくるわけではなく,結局狙われるのは,過去にもだまされたような人なのです。
詐欺にあわないためには,だまされにくい人になっておく必要があるといえるでしょう。
1 寸借詐欺
人の善意につけ込み,少額の現金を借りるという名目で騙し取る。
少額の被害であることが多いため,被害者としても被害回復のために取れる方法がほとんどなく,泣き寝入りというケースが多いのが実情です。
典型的な寸借詐欺は少額ですが,海外旅行先などでは,かなり多額が騙し取られたケースもあります。
2 取り込み詐欺
注文した商品を先に受け取って,代金を支払わずに行方をくらます。
後払いは,少額の商品の取引や,ある程度の信頼関係のある当事者間での取引で,行われるのが普通です。
そして,取り込み詐欺は,この信頼関係を利用した詐欺の一種です。
すなわち,何度か少額の取引を繰り返して支払もきちんと行い,信頼関係を元に取引規模が大きくなったところで,注文した商品を処分し,廃業や倒産を装います。
商品は,中古ショップなどで処分して換金されて詐欺師個人の手に渡り,取り込みを行った会社自体はもぬけの殻になっている,というのが取り込み詐欺の特徴です。
最近は,ネット通販を利用した取り込み詐欺の舞台となることが増えています。
3 保険金詐欺
保険事故が起こったことを装い,保険金を騙し取る。
4 前金詐欺(前払金詐欺)
最初から契約を履行する気は無いのに,請負契約等を締結し,前払い金が必要であるとして一定の金額を受け取り,行方をくらます。
5 リフォーム詐欺
これにはいくつかのバリエーションがあります
(1)実際には工事に着手することもなく前払い金や材料費を騙し取る。
(2)ずさんな工事で極めて高い代金を請求する。
(3)実際にはリフォームの必要が無いのに工事を行い代金を請求する。
(2)(3)などは,詐欺ではなく消費者被害とすべきでしょうが,詐欺と同様に悪質な商法であることは変わり有りません。
6 フィッシング詐欺
これはインターネット上での詐欺です。
本物のウェブサイトを装った偽サイトへのURLリンクを貼ったメールを送りつけ,偽サイトに入力させた個人情報等を根こそぎ盗み取る手口です。
最近は,各銀行のインターネットバンキングのID,パスワード等を根こそぎ盗み取る手口が増えているようで,各銀行とも過剰とも取れる警戒メッセージを発信し続けています。
7 還付金詐欺
税金等のお金を返すと説明してATMに誘導し,虚言でだまして,逆に振り込みを行わせる手口。
振り込め詐欺の一種ですが,「なぜ振り込まなければならないのか」という疑問さえうかべば,だまされるはずのない手口でもあります。
8 義援金・募金詐欺
巨大な自然災害の際の義援金や,途上国等への募金の名目で,善意のお金を集めて,それを着服する手口。
実際の事件,事故に便乗する形で行われることもあれば,でっち上げた話をもとに行われることもあります。
全て,引っ掛からない自信がありますか?
まだまだあります。
続きは別の記事で。
摂津市,吹田市,茨木市,高槻市,島本町で,詐欺被害に関するご相談は,
大阪北摂法律事務所まで。
もちろん他の地域からのご相談も受け付けています。
お気軽にどうぞ。