2019年8月31日土曜日

2020年4月施行債権法改正について

2020年4月1日より民法の債権法と呼ばれる分野に、かなり大きな改正が加えられます。
このブログで、少しずつ解説を加えていくことにします。

債権は、物権(人の物に対する権利)と対になる概念で、契約関係や不法行為等の契約外の関係から生まれる、人の人に対する権利です。
(人には、場合によっては自然人以外の団体も含まれます。)
社会生活の基本とも言うべき債権に関する決まりですが、民法制定以来120年以上大きな改正が行われていませんでした。
その間、判例の積み重ねなどにより、大幅に解釈が変遷している規定もあります。

今回の債権法改正は、これまでの判例法理を明文化して分かりやすくすることに加え、さらに今の時代に適合するようにと発展される意図もあり、大改正と言えます。
そして、社会生活の基本に関することだけに、改正の内容を私たち弁護士だけが知っていれば良いというものでもありません。

以下、目次とします。

1 消滅時効について

2 法定利息について

3 保証について

4 約款について

5 意思能力、意思表示について

6 債権の譲渡について

7 賃貸借契約について

8 債務不履行による損害賠償請求の帰責事由の明確化

9 契約解除の要件に関する見直し

10 売主の瑕疵担保責任に関する見直し

11 原始的不能である場合の損害賠償請求規定の新設

12 債務者の責任財産保全のための制度(債権者代位権・詐害行為取消権)

13 連帯債務に関する見直し

14 債務引受に関する見直し

15 相殺禁止に関する見直し

16 第三者弁済に関する見直し

17 契約に関する基本原則の明記

18 隔地者・対話者に対する契約成立等の基準の明記

19 危険負担に関する見直し

20 消費貸借に関する見直し

21 請負に関する見直し

22 寄託の成立要件の見直し




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